なぜなら、アングルが固定されているため、ASCが○○座、DSCは〇〇座、MCは〇〇座と決まります。
それはその人自身と、その人が社会の場とするのはどういうところなのかが、わかることになります。
アンギュラーハウスについてはアングルのページで触れましたが、ここでは12室あるハウスについて細かく説明していきます。
◆──── 第1ハウス
自分自身を表すハウスです。自己主張のハウスでもあります。
夜明けの最初のハウスで、個人の動機づけが行われる場所です。ですから他人からは見えず、自分から打ち出していきます。
このハウスに惑星が入っていれば、振舞いにその惑星の影響を受けやすくなるでしょう。または、自分が表に押し出していきたい惑星とも読み取れます。そこに入っている惑星の力を借りて、進んでいくことができます。よってこのハウスは、「個人の力」のハウスとなります。
社会性はまだ発揮されません。しかし自己主張するための動機として準備されている、原動力となる場所です。
◆──── 第2ハウス
第1ハウスの個人的な欲求が目を開き、身近なものに欲求の対象を移します。
ですからここは自分の持ち物、お金を表すハウスです。
このハウスは他人から見えるものを表します。その人の所有しているものの状態や考え方などを表します。個人と社会を繋ぐための物質です。
このハウスに入った惑星が、その人の財産へのスタンスを表します。
例えばここに木星があれば、成功された資産を所有したいという考え方が現れます。そして土星であれば倹約家か、保守的で実用性のあるものを所有したいということになります。
他のハウスでも同様ですが、このハウスに入った惑星が他のハウスの惑星とどう繋がっているのかを見ることも、とても重要です。
◆──── 第3ハウス
第2ハウスで目を開いた自我が、他の自我と関わろうとします。
次の第4ハウスは「内側の集団」である家庭などを表すのですが、その集団に働きかけをしようとする個人の動きです。個人が集団に入り込む最初の試みであり、それは知性とコミュニケーションの活動です。個人が集団に入り込むための行動として、移動や旅も含まれます。それがこの第3ハウスです。
ここに入った惑星がコミュニケーションに影響します。また、自分の知性や好奇心が、その惑星の性質を帯びるでしょう。
例えば金星がこのハウスに入っているのなら、人に好かれる会話をしやすいととれます。当たり障りない、相手を不快にさせない態度で振る舞うでしょう。
しかし火星ですとハッキリとものを言ったり、つい興奮しやすかったり気が短いととれます。一方で、スリルのある乗り物と縁があるとみることもできます。
◆──── 第4ハウス
最初の集団である家庭のハウスです。自我が落ち着く場所であります。ここは天底(IC)を起点とするハウスですので、太陽は地平線の下に潜り込み、真夜中、真っ暗闇です。ですからここは見えない集団ということになります。個人が所属する、ほかからは見えない場所なのです。
このハウスは家の中を表します。自我はリラックスして、眠ります。
ここに惑星が入ると、その人の家の中の状態が惑星の性質を帯びます。
例えば海王星が入ると宗教家となることもあります。家の中に精神世界があるという意味です。
もし天王星が入った場合は、家族の型にはまらない暮らしであったり、多様性を抱えた集団生活がその人の家庭かもしれません。
◆──── 第5ハウス
◆──── 第6ハウス
◆──── 第7ハウス
◆──── 第8ハウス
◆──── 第9ハウス
◆──── 第10ハウス
◆──── 第11ハウス
◆──── 第12ハウス
]]>感受点については様々なものがありますが、ここでは基礎的な要素である惑星について解説していきます。
感受点についてさらに詳しく知りたい方は、アングル、小惑星、計算感受点、恒星のページをご覧ください。
数ある天体の中でも最も基本で重要となる要素で、物事を読み解くために欠かせない感受点です。全部で10あり、惑星によって速さや動きは異なります。
惑星は単体でリーディングすることができません。どの惑星がどの星座にあるか、他の惑星とどういう関係なのかがわかって初めて占星術によるリーディングができます。
これは演劇に例えることができます。「役者」を「惑星」に例えて、「衣装」を「星座」とし、「武器」を「他の惑星とのつながり」とするのです。
主人公である太陽は鎧を着ているか?それともパジャマを着ているか?手には剣を持っているのか、杖を持っているのか?その違いだけで演劇のシナリオは全く変わったものになるでしょう。
ここでは、惑星がどのような役柄を担うのか説明します。
◆──── 太陽[SUN]
主要シンボルで自我を表します。表向きの態度や、あろうとする姿です。
父親、夫を表すこともあります。
進む速度はほとんど安定しており、1日に1度移動し、1年かけて12星座(12サイン)を順行します。
◆──── 月[MOON]
主要シンボルです。内側の性質、本音や感情を表します。母親や妻を表すこともあります。
太陽と合わせて【ライツ Lights】と呼ばれます。
約2日半で1星座(サイン)を抜けていく、非常に速い天体です。約30日で天を1周します。進む速度はやや不安定です。
◆──── 水星[MERCURY]
個人的な天体で、思考を表します。考え方やコミュニケーションの傾向が現れます。
知恵と会話、移動や交通をも象徴します。場合によって、兄弟姉妹や自分の子供を表すこともあります。
太陽よりも速い星ですが、月のように太陽を大幅に追い抜いていくことはありません。ある程度の距離まで離れたら逆行をして太陽の方へ戻っていきます。ですから進む速度はとても不安定です。
◆──── 金星[VENUS]
個人的な天体で、嗜好を表します。何を好み何に喜ぶか、どういった愛情を受け取りたいのかを示します。
女性や恋愛を表します。基本は受動的で、優しさや甘さ、許容に溢れます。
こちらも水星の次に太陽より速い星ですが、水星同様に逆行と順行を繰り返して、太陽の近くにいる星です。
◆──── 火星[MARS]
個人的な天体で、行動力や闘争を表します。何か行動を起こすときどういう態度なのかが現れます。
男性や性欲の傾向も示します。勝負ごとや怒りといったエネルギーの源にもなります。
速さは太陽より倍遅く、約2年と少しをかけて天を1周します。逆行と順行を繰り返しながら進み、だいたいは2ヶ月かけずに1サインを移動します。
◆──── 木星[JUPITER]
太陽より12倍遅く、約12年をかけて天を1周します。1年で1サイン移動するので、同じ年齢の人は大体同じ木星の星座を持つことになります。ですからここから外側の星は集団を表す社会的な天体となります。
木星は発展や繁栄、拡大や好転といった良いことを表します。その木星が入っているサインに幸運をもたらします。
明るい拡大がテーマの星ですから、学問や宗教や外国などと関係があり、先生やメンターを表します。
また悪を好転するという意味で医者を表すこともあります。
木星の進む速度は一定でなく、1年の間に数回の逆行を挟みながら進んでいます。
◆──── 土星[SATURN]
社会的な星で、試練や制限を表します。
困難や苦境といった障害のような課題をもたらしますが、それを乗り越えた場合、安定や継続という意味になったりします。
躾の厳しさということで上司や親を表し、ときには身の拘束ということで刑務所などを示すこともあります。根暗さや意地悪さなども関係します。
順行と逆行を繰り返しながら、約30年かけて天を1周します。1サインには約2年半ほど滞在することになります。
◆──── 天王星[URANUS]
世代の星で、改革を表します。新しい技術や先駆けの思想などです。
個人でみる時は転換や別れ、奇抜さや天才的の意味を持ちます。既存にとらわれないということです。
孤立というと土星の場合は試練的な意味ですが、天王星の場合は唯一的という意味になります。
集団では多様性の意味を持ちます。よって、起業や独立、独身者を表します。
また、この星にはあまり感情がないため、電気やコンピュータを表すこともあります。
1つのサインにとどまるのはほぼ7年です。84年かけて天を1周します。
◆──── 海王星[NEPTUNE]
世代の星です。目に見えない物事を扱っています。精神的で、神経に作用します。音楽や夢、疫病や酩酊などです。
広がる性質を持っていますが境界はありません。非常にあやふやでぼやけています。嘘、欺瞞、空想、妄想、あらゆる曖昧で形のないものを表します。
幻想を海王星は持たせますが、去れば待っているのは幻滅です。
1つのサインに約14年滞在し、165年ほどで天を1周します。
◆──── 冥王星[PLUTO]
世代、時代の星です。非常に暗く重い星です。個人が意識的に使うことはあまりできません。
変化を表していて、天王星の場合は「突然」「はっきりと」変化するのに対して冥王星の変化は「時間をかけて」「ゆっくりと」「そして確実に」です。また性質も異なります。天王星の変化が「裏表を返したように」なるのに対して冥王星は「融合するように」変化をします。変容です。
ですから冥王星の影響は、受けている本人にはわかりません。しかし確実に変容は起こります。
木星の変化は「明るい方へ」進みますが、冥王星はそう決まっていません。終りを迎えそうなものに対して再生をさせるか、また栄えていても跡形もなく滅することもあるのです。
冥王星は天を約248年半かけて1周します。しかしその公道は歪んでおり、1サインに何年滞在するかは不規則なのです。ある時は12年間、またある時は32年間、1つのサインにとどまりました。
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